
こんにちは、小1&年少の男の子育児中のはるぼーママです(^^)
松永暢史さんの「将来賢くなる子は『遊び方』がちがう」を読みました。
2019年度にマークシートによる選択方式のセンター試験が終わり、2020年度から始まる新たな選抜試験では記述式問題が導入されます。
ついに日本の教育も、知識偏重主義から知識を前提とした思考力・判断力・表現力を育てるものへと変わるのです。
そのためなのか、最近はたくさんの習い事をしている子どもが多いですね。
週に5~6日は習い事で埋まっているという子どもも少なくありません。
ですが、その習い事は本当に子どものためになっているのでしょうか。
受け身な習い事のために細切れの予定をこなすことが、これからの社会で求められる様々な力を養うために役立っているのでしょうか。
「お金をかければ子どもが賢くなるというのは、単なる思い込み。」
子どもの将来のために、今すべきことはなんなのか。
そのことを改めて考えさせてくれる良書でした。
どんな本なのか?
著者の松永暢史さんは、受験のプロとして、40年以上、個人指導や教育相談をされてきた方だそうです。
その他の著書には「男の子は10歳になったら育て方を変えなさい!」「男の子を伸ばす母親は、ここが違う! 」など多くあり、一度は読んだことがある方が多いのではないしょうか。
本書では、2020年度の教育改革以降、必要とされる力はどういったものなのか、それらの力はどのように身につけていけばいいのかということが書かれています。
体感することの大切さ
文部科学省は新たな「学力の3要素」として下記のように定めています。
- 知識・技能
- 知識・技能を応用できる思考力・判断力・表現力
- 主体性をもって多様な人と協働して学ぶ態度
国際社会で活躍できる人材を育成しうる素晴らしい内容だと感じますし、家庭における学習の指針としても活用できると考えます。
この「学力の3要素」を鑑みると、どれだけ素晴らしい内容の習い事であっても、子どもの自由時間を過度に犠牲にするほどの価値はないと感じられることでしょう。
私は習い事や学校の勉強も大切なことだと考えていますし、今後も息子達にはこちらからの働きかけでそれらを続けさせるつもりです。
ですが、異年齢間コミュニケーションや社会性を身につけられる外遊びと好きなことに熱中できる家での余白の時間は、これからも何よりも大切にしていきたいと考えています。
物事を深く考えたり、自分なりの見識で判断をくだしたりといった能力は、その子が好きなことをしている時こそ最も効率的に身につけることができるでしょう。
その対象が、宇宙なのか、電車なのか、かいけつゾロリなのか、仮面ライダーなのかは分かりません。
対象がどんなものであっても、親の力量次第で、より質の高い学びへ繋げていくことは可能なのではないでしょうか。
習い事が多く、細切れの予定をこなさなければいけない毎日の中で、子どもたちは時間を忘れて好きなことに熱中することができるのでしょうか。
「習い事がないと、うちの子は動画の視聴やテレビゲームばかりすることになる・・・」と心配する方も多いですね。
動画の視聴やテレビゲームはたしかに面白いです。
私は特に禁止する必要を感じていませんし、息子たちも利用しています。
ですが、主体的な学びの楽しさを知っている子どもが、そんな受け身な遊びに過度に執着することが起こりうるのでしょうか。
学ぶことの楽しさ・喜び・快感にくらべたら、動画の視聴やテレビゲームで得られる楽しさは子ども達にとってもわずかなものでしょう。
恐れるに足りないことだと感じます。
お金がないことは言い訳にならない
親の経済状況によって受けられる教育に差が生まれる「教育格差」については叫ばれて久しいですね。
ですが、今の日本では識字率が99パーセント以上で、至るところで本が無料で読めます。
幼児や小学校低学年の子どもならまだしも、中学生や高校生、ましてや大人が我が子へまともな教育を授けられない言い訳に使う言葉ではないと思います。
たしかにお金をかけるのは楽です。
時間や労力を有効活用するために、教育にお金をかけるのは悪いことではないと思います。
ですが、本質を考えれば、ほとんどのことは親や本人の工夫でお金をかけなくてもできるはずです。
教育にお金をかけない主旨の本でも「いやいや、それをするお金もないんです!」と言いたくなる場面が多いのですが、本書の著者はお金がないということがどういうことなのかよく分かってるなと感じました(笑)
本質を考える
著者が提案している「お手伝いではなにかをそっくり任せる」「子育てロスにならないために趣味を持ち、勉強は子どもの自主性に任せる」は私には絶対無理です(^^;)
子どもが自主的に掃除し始めるまで水垢のついた浴槽に浸かり続けるなんて絶対に嫌だし、ロスになるほど何かに熱中する人生を歩みたいです。
著者の提案そのままはできなくても、「なぜこの提案をしているのか」「なんのためにするのか」ということを考えれば、できることはあるはずです。
まとめ
今日は、松永暢史さんの「将来賢くなる子は『遊び方』がちがう」のレビューをお送りしましたが、いかがでしたか?
親自身の不安を解消するため、周囲に流されて、安易に子どもの毎日に細切れの予定を詰め込む行為は、親として無責任だと感じます。
子どもがただ夢中で遊ぶ時間の大切さを改めて考えてみませんか。
以上、「松永暢史『将来賢くなる子は[遊び方]がちがう』【読書記録・レビュー】」でした!